外科的治療は、神経ブロックや内服治療ではなかなか痛みが改善しない場合に、次のステップとして検討される治療です。
現在当院で行う事が出来る治療法は「硬膜外癒着剥離術」と「経皮的椎間板摘出術」になります。
また硬膜外脊髄刺激療法:(Spinal cord stimulation:SCS)は、提携病院に入院していただき、私が施行させていただくことが可能となりました。
硬膜外癒着剥離術
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどに伴う痛みや、これらの手術後に残存あるいは出現する難治性疼痛の原因としては、神経根の炎症や中枢/末梢性感作などと共に硬膜外腔の癒着などが考えられています。
これらの原因の一つである硬膜外腔に生じた癒着を、スプリングコイルカテーテル(Raczカテーテル®等)と生理食塩水などを用いて剥離する治療法です。
これにより、神経の圧迫や炎症を軽減し、痛みやしびれを和らげることを目的とします。
この治療では、まず皮膚を消毒し、局所麻酔を行います。症状の原因となっている神経根レベルの尾側から針を穿刺し、その中にスプリングガイドカテーテルを挿入し、造影を行いながら癒着部位に生理食塩水を注入するなどの操作で癒着を剥離します。
日帰り手術が可能な保険治療ですが、診察料等は除いて、治療費のみで1割負担で約11,000円、3割負担で約33,000円かかります。
経皮的髄核摘出術
腰椎や頸椎の椎間板ヘルニアなどが原因で引き起こされる腰頸部痛や上下肢痛を軽減するために、Dekompressor®という装置を用いて少量の椎間板組織を取り除く、経皮的な低侵襲手術です。まず穿刺部の皮膚を消毒したのちに局所麻酔を行い、椎間板まで針を刺し、その中にDekompressor®を挿入して椎間板組織を除去します。
従来の外科的治療が適応となる前の段階で治療を行うことができますが、摘出できる量は限られるため、椎間板の状態によっては効果が得られにくい場合もあります。
日帰り手術が可能な保険治療ですが、診察料等は除いて、治療費のみで1割負担で約15,000円、3割負担で約45,000円かかります。
硬膜外脊髄刺激療法(Spinal cord stimulation:SCS)
難治性の帯状疱疹後神経痛や、脊椎術後の難治性疼痛、ASOやバージャー病などの末梢血管障害など、様々な治療を行ってもなかなか症状が改善しない症例に対して有効な場合がある治療法です。
脊髄を包む硬膜という袋の外側に刺激電極を留置し、ペースメーカーと同じような本体を腹部・臀部・胸部などの皮下に植え込み、リモコンを用いて自分自身で痛みのコントロールを行う方法ですが、まずは一時的な電極を留置する「トライアル(試験刺激)」を行い、痛みの改善効果を確認します。効果が認められた場合に本植込みを検討します。
保険治療ですが、施設基準があり、入院も必要なため、当クリニックでは行えませんが、提携医療機関に入院していただき、私がその病院に行って直接施行させていただきます。
入院期間は1~2週間程度です。


