痛みの悪循環

痛みが起きるメカニズムはこのようにいくつかあるのですが、一度痛みが出てしまうとその種類にかかわらず、痛みそれ自体が悪循環を起こしてしまうことがあります。

それぞれの痛みについてもう少し詳しく説明させて頂く前に、この「痛みの悪循環」について説明させていただきます。

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痛みは体の緊張を高めます。
これは交感神経という、自律神経の中で体の緊張を高める神経が興奮するからです。
そのため血管が収縮し、筋肉の緊張も高まるためさらに血流が悪化します。
血流の低下が持続すると徐々に組織が酸素欠乏となり、また新陳代謝が悪化し組織が障害されてしまいます。
組織が障害されると各種発痛物質が産生され、これらが痛みを誘発するようになります。

痛みがあれば必ずこのような悪循環になるというわけではありませんが、悩みごとと一緒で、一度なってしまうとなかなかここから抜け出せなくなってしまいます。

さらに、必ずしも痛みだけが原因でこの悪循環が起きるわけではなく、知覚神経の異常興奮(神経障害)や筋の過緊張(肩こり等)、血管攣縮や末梢循環障害(糖尿病)などからこの悪循環に陥ってしまうこともあります。

慢性的な痛みがある場合には、多少なりともこのような悪循環が起きている事が多いようです。

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